予見性の問題なのか?(東電裁判に思う)

東電の旧経営陣と呼ばれる人たちに無罪の判決が出た。この裁判の争点は、大津波の予見性にあったという。東電設計(東電の子会社)が注進に及んだ高さ15.7メートルの津波の可能性を3人の旧経営陣は確かに聞いていた。だから、少なくとも東電設計の予見(予言…

1207今日の産経から

2009/12/07 13:21 本日付産経の石原慎太郎氏による「日本よ」には、思わず手を打った。どの辺りかというと、 「・・・太宰の小説そのものは好き嫌いの対象たりえても危険なものではないが、それを極めて好むという現代の風潮には大層危ういものがある。かつ…

幸福の追求と戦争

2009/12/06 19:48 「人間は考える葦である」という言葉で有名なパスカルは、またこんなことも言っている。 「人生の究極の目的は幸福の追求にある・・・」確かに、日本国憲法にもそれらしきことが謳われている。 第十三条 個人の尊重と公共の福祉 すべて国民…

ジュブナイル

2009/12/05 18:38 昨夜もしこたまきこしめした。3件はしごした。最後の店ではOさん(♂)とツーショットでワンショットバーに入った。 Oさんというのは、前にリストを見せてもらったことがあるが年に300冊もの本を読む方である。 そのOさんにジュブナイル…

変身 あるいは時間と空間についての考察

2009/12/03 13:42 昨夜はすっかり飲みすぎてしまって、日記を書こうとしたのだが、さっぱり頭が回らず、代わりに目の方が回ってしまって、結局書くのをあきらめて寝てしまった。飲んだのは、アーリータイムスというケンタッキー生まれのバーボンだが、家に帰…

鸚鵡の話

2009/12/01 21:34 先日、コンラート・ローレンツについて少し書いた。このローレンツという人も一般人の目からはかなりの変わり者と映るのではなかろうか。 彼自身がこんなことを書いている。ある日、街中を歩いていて何気なく空を見上げると一羽の鸚鵡が上…

犬と猫の仲

2009/11/30 23:57 わたしは、小学校3年か4年のときに大変な発明をした。その当時、我が家では仔犬と仔猫を同時に飼っていた。ところがこの二匹、非常に仲が悪い。いや、どちらかというと、猫の方が一方的に仔犬の尻尾にちょっかいを出しては仔犬に煩がられ…

ノーブル・オブリゲーション

2009/11/29 23:28 貴族には青い血が流れているそうである。その青い血を持つ人々には一つ大きな共通点がある。それは世界中どこでも同じはずである。これをノーブル・オブリゲーション――貴族の義務と言う。早い話がいざ戦争となったら、真っ先に第一線に赴…

今日の産経から

2009/11/29 00:42 今日(11月28日)の産経新聞。「昭和正論座」は非常におもしろかった。「夢想家が権力を握るとき」と題する昭和51年12月1日に掲載された京大教授会田雄次氏の論稿である。この中にアーミッシュ教徒について触れた部分がある。ご承…

好奇心について

2009/11/28 01:12 コンラート・ローレンツの「ソロモンの指輪」に次のような話が出てくる。ある日、ローレンツの母親(だったと思う)が編み物をしていた。それを家の中で放し飼いにしている鸚鵡がしきりに首を傾げながら見ていた。 それからしばらく経った…

男と女について

2009/11/27 11:04 小学生のころ好きだった女の子の名前が陽子だった。大人になってからもしばらくは陽子という名前を耳にするたびに心がときめいた。ところが、あるとき突然、風天の寅さんが女装したような顔のおばはんが出てきて、男女同権だの、ジェンダフ…

ウィルスとがん(二日目)

2009/11/25 22:05 昨夜は、ウィルスとがんについて書こうと思ったのだが、ついついアルコールの魅力の方に負けてしまった。めったにないことだ。 で、なにを書こうとしていたかというと、この国に巣くっているウィルスおよびそれに感染してすでにがん化して…

ウィルスとがん

2009/11/24 23:32 今日はビールス・・・じゃなかった、ウィルスとがんについて書こうと考えていたが、ちょっとばかりビールが入って、頭も回らないので、明日にしようと思う。 でも、何を書こうとしていたか忘れないように、それだけでも書いておこう。 ウィ…

一葉

2009/11/23 11:53 今日は新嘗祭。日本の海、山、野、里がこれからも豊穣でありますように。また、わたしたち額にあるいは健康な肉体に汗を流して働く者たちの仕事場が広く守られますように、畏れながら天皇陛下と共に祈りを捧げようと思います。 産経新聞の…

ニュートンの海

2009/11/22 09:29 万有引力を発見したニュートンは、「ニュートンの海」としばしば喩えられる有名な言葉を残している。わたしには、これがとても美しい詩のように思えてならない。 以前に「人間原理」についての考察を試みたが、人間原理やダーウィンの進化…

心神よ高く飛翔せよ

2009/11/21 22:30 甦る零戦、読み終えた。残念ながら、期待したほどの本ではなかった。第一に、純国産の第5世代戦闘機が誕生できるかどうかについて調査、検証した本であるわけだが、細かい技術的情報というものがなくて、1のものを10にしたような、質の…

右と左(2日目)

2009/11/20 15:01 昨夜は本当に疲れていて、酒も飲まずすぐに寝てしまった。 右と左の話。書きかけになってしまったが、いろいろ興味のつきないテーマだと思うので、続けて書きたい。 「日本の道路は右カーブと左カーブどちらが多いか」 この問題には多くの…

右と左

2009/11/19 23:07 小さい頃に親から「お箸を持つ方のおててが右手、お茶碗を持つ方のおててが左手ですよ」と厳しく教えられたおかげで右と左を間違えることはなかった。英語の先生が右がRightで正しいという意味だと教えてくれたので、いつも道は間違えず右…

英雄についての考察

2009/11/18 22:10 日本人の精子の数は年々減少し続けているらしい。あるいは、それがこの国の少子化の一因かもしれない。 でも、ここで述べようとしているのは、そういう話ではない。年々減少し続けているといっても、その一回の射精における精子の数たるや…

人間原理について

2009/11/15 20:27 一回性という言葉は、良く味わって聞けば、腹にずしんと響く重い言葉である。 当たり前のことだが、わたしたちは、ただ一度だけの命を与えられた。わたしたち生き物だけではない、すべてのものが、それをどう名づけていいか分からないが、…

人と犬、どちらが高貴か

2009/11/14 17:57 人間と他の動物、たとえば犬なんかと比べてどちらの方がより高貴なんだろうと考えることがあります。なにをばかな、という方も大勢おられることでしょう。確かに犬と人間とでは比較にならないくらいに人間の方が偉い!? でも、何が? と聞…